携帯ゲーム「グリー」、未成年者の課金は上限3万円 携帯ゲームサイトの高額請求問題で、携帯サイト大手「グリー」は、未成年者の 課金上限額を月3万円に設定すると同時に、現在は「無料」ばかりが強調されて いるテレビコマーシャルの表示を見直すなどの改善策を決めた。 月内にも実施する。ただ、年間約160億円にまで急成長したゲームサイトなどの アイテム販売市場は、こうした高額請求に支えられてきた側面もあり、識者からは 「業界全体の仕組みを変えていかなければ」との声も上がっている。 上限額設定の対象となるのは、ソフトバンクモバイルの携帯電話を使っている 未成年者。ソフトバンクでは暗証番号を入力しなくても購入が可能なため、 子供が親に無断で高額アイテムを購入するなどトラブルが相次いでいた。 また、映像や音声で「無料」と強調しながら、「一部のコンテンツが有料」の文字は ほとんど読み取れないほど小さかったCMについては、文字の大きさを見直し、 新しいCMに切り替えるという。 ただ、5歳の息子がグリーで約10万円分のアイテムを買ったという広島市内の 主婦(24)は、「暗証番号もなしに、ボタンを押すだけで高額な買い物をしてしまう 仕組み自体が問題」と憤る。「ようやく見直された」と歓迎する別の主婦も「3万円 は子供が遊ぶ額としてはまだ高い」と話す。 グリーは「ユーザーが増えたため、より安心して利用できるよう決めた」としている が、返金の件数や金額は今も明かしていない。グリーはモバイルコンテンツ審査 ・運用監視機構(EMA)に「健全」と認定され、フィルタリング(閲覧制限)から外れて おり、子供でも利用できる。グリー以外の「健全サイト」でも、無料をうたいながら 実際には情報料がかかるケースは少なくない。 例えば、「モバゲータウン」を運営する「ディー・エヌ・エー」では、未成年の利用額 上限を月1万円に設定しているが、親名義で契約している携帯電話は対象外。 「大集合ネオ」を運営する「オープンドア」は上限額を設けていないが、今後の 対応を検討中という。
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